COLUMN

家づくりコラム

お金のこと

家計の見直しはどこから始めたらいい?

家計を見直すとき、多くの人は食費の節約から始めてしまうかもしれませんが、最初にやるべきことは“節約を頑張ること”ではありません。実は固定費の削減が第一優先なのです。その理由と見直し方法をみてみましょう。


▼ CONTENTS ▼


1.固定費の見直しが最優先の理由

2.固定費見直しで年間数万円の節約になることも

3.まとめ【固定費削減のコツ】

1.固定費の見直しが最優先の理由

それは固定費が家計全体に与える影響が大きいからです。
固定費(家賃、保険料、通信費、サブスクなど)は、毎月自動的に発生する支出です。変動費(食費・娯楽費など)と違い、「使わないようにしよう」と思っても減らせない性質を持ちます。


固定費は、一度見直せば長期的に節約効果が自動的にその後も継続されます。
例えば、家賃を安い物件に変えると毎月数万円の節約が継続したり、携帯プランを見直すと毎月数千円の節約になります。保険の見直しなども不要な支出を年間数万円単位で削減できます。

変動費の節約(外食を我慢、買い物を控えるなど)は意志力が必要で継続が難しい一方、固定費の見直しは最初の手続きだけで効果が続くため、労力に対してリターンが大きくコスパが高い節約です。

そして「無駄な支出」に気づきやすいことも大きなメリットです。
サブスクリプションなどは、気づかないうちに利用していないのに払い続けていることがよくあります。見直すことで「本当に必要か?」を問い直すきっかけになります。

このことから固定費の見直しは、家計の改善に直結するため、家計管理を始める第一歩として最も効果的です。




2.固定費見直しで年間数万円の節約になることも


住居費
賃貸の場合の節約法

  1. 家賃の安い物件に引っ越す
    ・同じエリアでも物件によって数万円の差があることも。
    ・駅徒歩10分以内 → 15分以内にするだけで大きく下がる場合も。
    ・2階以上 → 1階にする、築年数にこだわらないなども節約ポイント。


  2. 敷金・礼金ゼロ物件を選ぶ
    ・初期費用が10万円以上安くなるケースも。
    ・更新料のない物件もチェック。


  3. サブリース・ルームシェアを検討
    ・1人暮らし→ルームシェアで半額近くになることも。
    ・家具・家電付きのマンスリーマンションで一時的に費用を抑える方法もあり。


  4. 家賃交渉をしてみる
    ・更新時や空室が多い時期には交渉の余地あり。
    ・長期入居者や優良入居者にはオーナーが柔軟な対応をすることも。



持ち家(住宅ローン)の場合の節約法

  1. 住宅ローンの借り換え
    ・金利が下がれば、数十万~数百万円単位の節約になる可能性も。
    ・特に、借入時より金利が1%以上下がっているなら要検討。


  2. 繰り上げ返済
    ・期間短縮型の繰り上げ返済なら、総支払利息の軽減が大きい。
    ・余剰資金があるなら優先度高め。


  3. 固定資産税・保険の見直し
    ・不動産の評価額が下がっていれば、固定資産税の見直し申請も可能。
    ・火災保険・地震保険も長期契約の方が割安になる場合あり。


光熱費
 電気代の節約法

 1.契約プランの見直し
 ・電力会社を比較・乗り換え:地域やライフスタイルに合った料金プランを選ぶ。
 ・アンペア数の見直し(東京電力など):契約容量を下げると基本料金が安くなる。

  1. 家電の使い方を工夫
    ・冷蔵庫の温度設定を「中」にする。
    ・エアコンは28℃設定(夏)/20℃設定(冬)+サーキュレーター併用。
    ・待機電力をカット:使っていない家電はコンセントを抜く or タップでオフ。


  1. LED照明への切り替え
    ・白熱電球からLEDに替えると、年間数千円〜1万円以上の節約も可能。

 ガス代の節約法

  1. 都市ガス⇔プロパンガスの料金比較
    ・プロパンガスは業者によって料金差が大きい。乗り換え交渉が可能な場合あり。


  2. 給湯温度の設定を見直す
    ・給湯器の温度は高すぎないように設定(夏:38℃前後、冬:40℃程度)。


  3. お風呂の使い方を工夫
    ・追い焚きは最小限に:できるだけ間を空けずに家族で続けて入浴。
    ・シャワーはこまめに止める:節水シャワーヘッドを使うとさらに◎。

 水道代の節約法

  1. 節水アイテムを活用
    ・節水シャワーヘッド、節水トイレのアダプタ:水量を30〜50%カットできることも。
    ・お風呂の残り湯を洗濯に再利用。


  2. 水の出しっぱなしを防ぐ
    ・歯磨き・洗顔中はこまめに止める。
    ・洗い物は「ため洗い」or 食洗機利用で効率アップ。


    一体型の節約もおすすめ
     「電気+ガス」セット契約
     契約会社によってはセット割引が適用され、数%安くなる。



固定電話、通信費

スマホ代の節約法
 1. 格安SIM・格安スマホに乗り換える
  大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)から
  格安SIM(例:IIJmio、mineo、LINEMO、楽天モバイルなど)に変えると、
  月額料金が半額以下になることも。

   例:大手で月8,000円 → 格安SIMで月1,000〜2,000円に。

  1. データ使用量を見直す
    実際の月間使用量を確認し、無駄に大容量プランを選んでいないかチェック。
    自宅Wi-Fiを活用すれば、月1〜3GBの小容量プランでも十分な人も多い。


  1. 通話は無料アプリや通話定額を活用
    LINE、Skype、Rakuten Linkなどの無料通話アプリを使う。
    通話が多い人はかけ放題オプション(月700〜1,000円前後)が割安。


 4. 端末の購入方法を見直す
  キャリアでの分割払いは高くつきがち。
  中古スマホや一括購入、型落ちモデルで数万円安くなることも。

インターネット代(自宅Wi-Fi)の節約法

  1. 契約プラン・会社を見直す
    光回線でも月額料金は会社によって2,000円以上差が出ることも。
    使い方によってはWiMAXやホームルーター(SoftBank Airなど)に切り替えるのも一案。


  2. スマホとのセット割を活用
    スマホと同じ会社でネット契約すれば、セット割引(月500〜1,000円)が受けられるケースが多い(例:ahamo+ドコモ光など)。
    実家や一人暮らしで、動画・ゲームをほとんどしない人ならポケットWi-Fiだけでも十分な場合あり。


自動車関連費
 自動車関連費の節約法
 1. 車の使い方そのものを見直す
  ・車を所有せず「必要なときだけ使う」
   カーシェア・レンタカーの活用。都心部なら所有より圧倒的に安くなる。

  ・公共交通・自転車で代替できるか検討
    通勤・買い物など日常用途を振り返って、本当に必要か?を考える。


  1. 自動車保険を見直す
    ・ネット保険(ダイレクト型)に切り替える
     年間2〜5万円の節約も可能(例:ソニー損保、チューリッヒなど)。


    ・不要な特約を削減
     レンタカー特約、弁護士費用特約など、内容をよく見直す。


    ・年間走行距離に応じたプランに変更
     走行距離が少ない人は距離連動型の保険が有利。

  1. ガソリン代を節約する
    ・セルフ給油+会員カード・アプリ割引を活用
     1Lあたり5〜10円安くなる場合も。


    ・急発進・急ブレーキを控えるエコ運転
     燃費改善で月に数百円〜数千円の差が出る。


    ・タイヤの空気圧を定期チェック
     空気が少ないと燃費が悪化。

  1. 車検・メンテナンス費を抑える
    ・ディーラー車検 → 民間車検(ユーザー車検含む)に変更
     数万円の差になることも。


    ・オイル交換などはカー用品店で実施
     価格がディーラーより安いことが多い。

  1. 自動車税・重量税対策
    ・エコカー・軽自動車への乗り換え
     自動車税:普通車→軽自動車で年間2〜3万円節約。


    ・長く乗るほど得になる車を選ぶ
     維持費・燃費が良く、故障しにくい車種(例:プリウス、N-BOXなど)。


生命保険料
生命保険料の節約法

  1. 必要な保障だけに絞る
    「あった方が安心」はキリがない。本当に必要な保障だけに絞ることが重要。
    たとえば、
    独身→死亡保障は不要 or 最低限でOK

    共働き→配偶者の収入があるなら高額な死亡保障は不要

    子育て世帯→必要なのは一家の大黒柱の死亡保障が中心



  2. 過剰な医療・がん保険は見直し
    公的医療制度(高額療養費制度・傷病手当金など)があるため、保険に頼りすぎないのがポイント。
    日額1万円など高額すぎる医療保険は不要な場合が多い。「入院5日目から給付」などの古い契約は要見直し(今は1日目からが標準)。



  3. 貯蓄型より掛け捨て型を選ぶ
    貯蓄型(終身保険・学資保険など)は保険+投資の複合商品で割高。必要な保障だけ得るには、掛け捨て型の方が圧倒的にコスパが良い。
    投資は別途、NISAやiDeCoなどで運用した方が効率的。



  4. 保険会社を見直す(ネット保険を活用)
    ネット保険(ライフネット生命、楽天生命、オリックス生命など)は営業員の人件費がない分、割安。
    同じ保障内容でも保険料が月1,000~3,000円安いこともある。



  5. 見直すタイミングを逃さない
    結婚・出産・住宅購入などライフイベントごとに保障の必要性が変わる。子どもが独立した後も高額な保険料を払い続けている人は多い。

スポーツジム、習い事代
スポーツジム、習い事代の節約法

  1. 本当に必要な習い事だけに絞る
    ・子どもに「なぜその習い事をやっているのか?」を聞いてみる
    意外と「友達がやってるから」「親に言われたから」という理由も。将来役に立つかどうかよりも、今本人が楽しんでいるかを重視する。



    ・習い事が3つ以上ある場合は優先順位をつけて見直す。



  2. 市区町村・公民館の習い事を活用する
    自治体主催の講座や習い事は月謝が非常に安い(数百円〜数千円)。

    例:市民センターの体操教室、ピアノ、絵画、英語など。



  3. オンライン習い事に切り替える
    オンラインなら自宅でできて月額が安い(1,000〜3,000円程度)。

    例:オンライン英会話、プログラミング、そろばん、音楽レッスンなど。

    無料体験があるサービスで子どもとの相性を確認できるのも◎。



  4. 習い事の「頻度」を調整する
    週2〜3回通っている場合、週1回に減らすだけで月謝が半額に。
    スポーツ系や音楽系は、自宅での自主練習と組み合わせると効果的。



  5. 家族・友人との「共同利用」も検討
    ピアノやスイミングの個人レッスンを兄弟で同時に受ける。
    友人同士で家庭教師や出張レッスンをシェアすることで費用を抑えられる。

新聞代
新聞代の節約法

  1. デジタル版に切り替える
    多くの新聞社は紙より安いデジタル版(月1,000〜3,000円)を提供。
    自宅に新聞を届けてもらうより安く、外出先やスマホで読めて便利。

   例:朝日新聞:紙+デジタル=約5,000円/月
     デジタルのみ=約3,800円/月

  1. 無料ニュースアプリを活用する
    スマホアプリ(SmartNews、NewsPicks、Yahoo!ニュースなど)で主要なニュースは無料で読める。ニュースを「ざっくり把握するだけ」でいいなら有料新聞は不要のケースも。


  1. 自治体・図書館で読む
    多くの図書館では全国紙・地方紙の紙・デジタル版を無料で閲覧可能。
    通勤前や週末に図書館に立ち寄る習慣にすれば、情報収集も◎。


  1. 家族で共有・1紙に絞る
    夫婦で別々に契約していたり、紙+デジタルで二重契約しているケースも。
    家族で話し合って1紙にまとめる、どちらかをやめることで節約可能。


  1. 解約・一時停止も検討
    「最近読んでいない」「積んでいるだけ」の場合は思い切って解約を。
    旅行・帰省などでしばらく読めない時は一時停止で無駄を防げる。

クレジットカード年会費
クレジットカード年会費の節約法

  1. 年会費無料カードに切り替える
    多くの人にとって、年会費無料でも十分な機能を備えたカードがあります。
    還元率や付帯保険も充実しているカードが多く、日常使いに困らない。

   例:楽天カード、三井住友NLカード、PayPayカードなどは年会費無料かつ高還元。


  1. 使っていないカードは解約する
    「作ったけど使ってない」カードが1〜2枚ある人は多い。
    特典目的で作ったカードは、特典受け取り後に年会費が発生しないよう注意。
    特に「2年目以降に年会費がかかる」カードは要注意!


  1. 利用実績で年会費無料になるカードを確認
    一部のカードは年間〇万円以上利用で翌年の年会費無料という条件あり。
    条件を満たしていないなら、使い方を変えるかカードを見直すべき。

   例:JALカード普通カード(年会費2,200円)は年間利用で割引あり


  1. ゴールド・プラチナカードの価値を再確認
    「なんとなくステータスで持っている」だけなら割高な年会費を見直す価値あり。
    空港ラウンジや旅行保険などを使っていないなら、割に合わない。
    必要な特典がある場合でも、年会費の安い別カードで代替できる可能性あり。


  1. 家族カードやETCカードの年会費もチェック
    家族カードやETCカードに年会費や発行手数料がかかっていることも。
    メインカードに集約 or 年会費無料のものに変更すれば節約に。

3.まとめ【固定費削減のコツ】

いきなり全部削るのではなく、大きいところから1つずつ「生活の質を落とさずに削る」が無理なく継続できるコツです。放置は損なので毎月自動で出ていくお金こそ点検が重要なのです。
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