COLUMN

家づくりコラム

土地のこと

買ってはいけない土地の特徴

最初の土地選びは大変重要です。

良い土地を上手に選べば、良好な住環境を得ることができる可能性が高いです。

しかし、「買ってはいけない」と言われる土地を選んでしまうと、余計な費用がかかったりトラブルに巻き込まれたりするリスクが高くなります。


▼ CONTENTS ▼


1.接道義務を満たしていない土地(再建築不可)

2.崖や傾斜地にある土地

3.災害リスクが高い土地

4.インフラが整っていない土地

5.私道に接していたり通行権が不明確な土地

6.不整形地・旗竿地(はたざおち)

7.ゴミ屋敷・空き家・墓地の隣の土地

8.購入前に必ずやるべきこと



1.接道義務を満たしていない土地(再建築不可)

建築基準法では、幅4m以上の道路に2m以上接していない土地は原則再建築不可となっています。
たとえば、古い建物付きの土地を買って、将来建て替えたい、もしくは火災や地震で全壊した場合でも新しく立て替えられません。

売却の際も再建築不可という条件がネックになるため、資産価値が大幅に落ちます。

また、再建築不可の土地は、住宅ローンや不動産担保ローンの審査が通りにくいことがあります。

自己資金で買っても、将来売るときに買主もローンが組めず、売れ残るリスクがあります。

接道義務は「建物を道路にきちんと接させること」で、緊急時の避難や消防車・救急車の進入を可能にするためのルールです。

これが満たされていない土地は、災害時に危険な場所でもあるということ。

不動産会社や役所で「接道状況」を必ず確認しましょう。

2.崖や傾斜地にある土地

崖地(がけち)や傾斜地にある土地は一見「眺望が良い」「価格が安い」などの魅力がありそうに見えるのですが、購入すると予想外のコストやリスクが発生することが多く、慎重な判断が必要です。

また、豪雨や地震時に土砂崩れや地滑りが発生しやすい場所です。

特に日本は地震・雨が多いため、こうした場所はハザードマップで「土砂災害警戒区域」に指定されていることがよくあります。

命に関わる危険があるうえ、保険の適用外となるケースもあるため注意が必要です。

擁壁(土砂の崩壊を防ぐためのコンクリートの壁)工事や造成費用が高額になることもあります。

崖条例や建築制限がかかっている場合もあるので、ハザードマップや「がけ条例」などの調査が必要です。


3.災害リスクが高い土地

災害リスクのある土地では、

・洪水で床上浸水・・・家具・家電がすべてダメになる。

・土砂崩れや崖崩れ・・・建物の全壊・命の危険

・地震による液状化現象・・・建物が傾き、住めなくなる

・津波の浸水想定エリア・・・避難が間に合わない危険性も

こういった状況が起こる可能性があります。いくら理想の家が建てられても、安全でなければ意味がありません。洪水、津波、液状化、地盤沈下などのリスクが高い地域は、ハザードマップで赤やオレンジに塗られているので要注意しましょう。
地震・水害のハザードマップを事前に必ずチェックする必要があります。

洪水や地震などのリスクが高いエリアは、保険料が非常に高くなる場合があります。
特に洪水被害が想定される地域では、「水災補償」がオプション扱いで高額。

一部の保険会社では、リスクが高すぎて加入できないこともあります。

購入後に想定外の固定費がかかることになり、家計に負担がかかります。


4.インフラが整っていない土地

上下水道、ガス、電気、インターネット・通信設備が未整備だと、後から引き込むことで数十万〜数百万円かかることもあります。上下水道がないと、トイレやキッチンの設計が制限され、ガスがない場合は、電化住宅を前提とした設計にする必要があります。

電気が引けない場合、建築工事そのものが始められないこともあります。

こうした理由から設計の自由度が下がり、理想の住まいを実現しにくくなります。

事前にライフラインの引き込み状況を確認しておきましょう。



5.私道に接していたり通行権が不明確な土地

私道とは、個人や法人が所有している道路です。公道(市区町村などが管理する道路)と違って、通行や使用に制限がかかる場合があります。

所有者の許可がないと、通行できない・上下水、ガスの工事ができない・所有者が不明・死亡していると、許可の取得が困難になります。

私道か公道か、通行・掘削の権利はあるかを確認しましょう。



6.不整形地・旗竿地(はたざおち)

● 不整形地とは
形がいびつな土地のこと。三角形、L字型、曲がっているなど、整った四角形でない土地を指します。

● 旗竿地(はたざおち)
道路から細い通路(竿部分)を通って奥まったところ(旗部分)に敷地がある形状。
その名の通り「旗を立てたような形状」をしています。


不整形地(ふせいけいち)や旗竿地(はたざおち)は、価格が安めに設定されていることが多いため、候補に入れたくなる土地かもしれません。
しかし、購入には注意が必要で、後悔するケースも少なくありません。

特に旗竿地では、通路部分が狭く、車の出入りに苦労します(特に大型車や来客の駐車)。

他にもゴミ出しや郵便受けが道路から遠いなど、住んでから思ったより不便だったと感じやすいです。

建築プランの自由度が下がり、日当たり・風通しが悪くなりやすく、
資産価値も下がりやすいので、必要以上に安い土地は形に注意しましょう。

7.ゴミ屋敷・空き家・墓地の隣の土地

ゴミ屋敷・空き家・墓地の隣は、価格が安いからと即決すると、
住んだ後に大きなストレスや出費、資産価値の損失につながることがあります。

「その場所に10年、20年、家族で安心して暮らせるか?」
「将来、売却や相続するときに困らないか?」という視点で冷静に判断することが大切です。

周囲の環境も現地で必ず確認しておきましょう。



8.購入前に必ずやるべきこと

土地をチェックする際は、敷地内だけでなく周辺を少し歩いてみて、治安や街並みなどを確認するのがおすすめです。ごみ置き場や集会所の状態、近隣の家の様子など、境界トラブルを察知するのに役立つケースも多いです。

少し時間はかかりますが、危険な土地を回避するヒントになることが多いので必ず実践してみてください。

時間に余裕があれば、一度だけでなく時間帯や天候などの条件を変えて何度か土地を訪れてみるのも効果的な取り組み方です。晴れの日に日当たりを確認して、雨の日に水はけをチェックすれば、土地選びの失敗を回避できる可能性が高くなります。朝と夕方、平日と土日による交通量の変化なども、何度か訪れないとチェックできません。

最終候補の土地は、できれば何度か訪れてみてください。

住宅会社選びに失敗したくない方は、ぜひ一度ご相談ください。




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