「金利のある世界」で、 住宅ローンはどう選ぶ? 初めての家づくりに知っておきたいこと
マイナス金利が解除され、金利が動き始めた今。「変動と固定、どちらが得か」より大切なのは、自分のライフプランに合った選択をすることです。
「家を買いたいけれど、今は金利が上がっているから待った方がいいのか」「変動と固定、どちらを選べばいいのか分からない」——そんな声をよく聞きます。
2024年にマイナス金利政策が解除され、住宅ローンをめぐる環境は大きく変わりました。でも、だからといって「金利が低い今すぐ買うべき」とか「固定の方が安心」と一概には言えません。
このコラムでは、住宅金融支援機構の情報をもとに、金利の仕組みとリスクの考え方を整理します。「正解を教える」のではなく、「自分で考えるための軸」をお届けします。
1.住宅ローンの金利はどうやって決まる?
2.マイナス金利解除で何が変わった?
3.変動と固定、どちらを選ぶか
4.見落とされがちな「3つのリスク」
5.まとめ:自分に合った選択のために
1.住宅ローンの金利はどうやって決まる?
住宅ローンを選ぶとき、まず理解しておきたいのが「変動金利」と「固定金利」では、そもそも金利の決まり方が異なるということです。
変動金利型
変動金利型は、日本銀行が設定する「政策金利(短期金利)」の動向に連動します。政策金利が上がれば変動金利も上がり、下がれば下がる、という仕組みです。返済の途中でも適用金利が見直されるため、将来の返済額は借りた時点では確定しません。
全期間固定金利型
一方、全期間固定金利型は、長期金利(10年物国債の利回り)を参照して設定されます。借りた時点で最後まで金利が確定するため、返済計画が立てやすいのが特徴です。フラット35はこのタイプにあたります。
2.マイナス金利解除で何が変わった?
2024年3月、日本銀行はマイナス金利政策を解除しました。この動きを受けて、変動金利型の住宅ローンを引き上げる金融機関も増えてきました。
3.変動と固定、どちらを選ぶか
「変動と固定、どちらが正解か」という問いに対して、一律の答えはありません。それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが合っているかはその方のライフプランによります。
| 変動金利型 | 全期間固定金利型 | |
|---|---|---|
| 金利水準(現在) | 低め | 変動より高め |
| 返済額の変動 | 金利変動に伴い変わる | 借入時から最後まで固定 |
| 金利変動リスク | 借りた側が負う | 貸した側(金融機関)が負う |
| 向いている人 | 家計に余裕がある/返済期間が短い/近い将来に収入増・支出減の見込みがある | 家計に余裕が少ない/将来の支出増(教育費など)が見込まれる/返済額を確定させたい |
住宅金融支援機構のコンテンツでも示されているように、変動か固定かは「どちらが得か」ではなく「自分の家計とライフプランにどちらが合っているか」で選ぶことが重要です。
考えるときのヒント
今後10〜15年の収入・支出の変化を想像してみてください。子どもの教育費、親の介護、転職や独立の可能性——そういった人生のイベントを念頭に置いたとき、どちらの金利タイプが「万が一のときに対応しやすいか」を考えてみましょう。
4.見落とされがちな「3つのリスク」
住宅ローンは30〜35年という長い期間にわたる返済です。その間に起こりうるリスクを事前に把握しておくことは、とても大切です。住宅金融支援機構は、住宅ローンに関わる主なリスクとして3つを挙げています。
〇 生命のリスク 〇
返済中に万が一のことがあった場合、残されたご家族の返済負担が心配になります。
➡ 団信で備えられる
〇 火災のリスク 〇
大切なマイホームが火災や自然災害で損害を受ける可能性があります。
➡ 火災保険で備えられる
〇 金利変動のリスク 〇
変動金利型を選んだ場合、金利上昇によって月々の返済額が増える可能性があります。
⚠ 保険でカバーできない
生命リスクは団体信用生命保険(団信)で、火災リスクは火災保険で備えることができます。しかし、金利変動リスクは保険でカバーすることができません。変動金利型を選ぶ場合は、返済額が増えたときにも対応できる家計の余力があるかどうかを、事前によく確認しておくことが重要です。
5.まとめ:自分に合った選択のために
「金利のある世界」になったからといって、住宅購入を急ぐ必要もなければ、逆に先送りにする必要もありません。大切なのは、金利の仕組みとリスクを正しく理解したうえで、自分のライフプランに合った選択をすることです。
住宅ローンは人生で最大の買い物のひとつです。ネットの情報だけで判断するのではなく、自分の状況に合わせた専門的なアドバイスを受けることをおすすめします。
参考資料:住宅金融支援機構
- 無料相談受付中 -
住宅ローンのこと、
一緒に整理しませんか?
「自分はどちらの金利タイプが向いているか」「今の家計で無理なく返せるか」
個別の状況に合わせて、中立な立場からアドバイスいたします。
費用は一切かかりません。特定の商品・金融機関の推奨は行いません。
気になることがあれば